ギャザーフリルを使うと、一気に可愛さや華やかさが増して作品の印象がアップします。しかし、「どうやって付けるのかわからない」「仕上がりがうまくいかない」と感じる方も多いでしょう。本記事では、必要な道具や布の選び方から始め、ミシンと手縫いの両方の手順を分かりやすく解説します。基本の付け方のコツをつかんで、ギャザーフリル作りを楽しんでみましょう。ギャザーフリルの魅力を再確認しながら、楽しくプロジェクトを進めましょう。それでは、早速始めましょう!
目次
ギャザーフリルの付け方 基本ステップ
ギャザーフリルとは?
ギャザーフリルは、細長い布の一方の端にひだ(ギャザー)を寄せて作る、装飾用のフリルのことです。布を引き寄せることでふんわりとした波状の模様が生まれ、衣服や布小物の縁取りとしてよく利用されます。
例えば、子ども服の裾やエプロンの縁、クッションカバーの周囲などにギャザーフリルをつけると、一気に可愛らしい印象になります。
ギャザーフリルの魅力
ギャザーフリルを付けると、ほどよいふくらみが生まれて優雅で華やかな印象になります。
女の子らしいデザインの服にぴったりで、布の量やひだの寄せ方次第でボリュームを調整できるのが魅力です。
また、アイテムに立体感を加えるため、シンプルなワンピースやブラウスもぐっとおしゃれに仕上がります。
ギャザーフリルを作るための準備
必要な道具と材料
- ミシンとミシン糸(または手縫い用の針と糸)
- ギャザーフリル用の細長い布(生地やリボン)
- 定規またはメジャー(長さを測るため)
- チャコペンやしるし付け用具
- 生地用のはさみ
- 安全ピンやクリップ(ギャザー寄せの際に布を留めるため)
- 待ち針(フリルと本体布を仮留めするため)
- アイロンとアイロン台
生地選びのポイント
ギャザーフリルに適した生地は、薄手から中厚地の布がおすすめです。コットンやリネン、ダブルガーゼなど程よい柔らかさと扱いやすさがある素材が向いています。厚手すぎる布はギャザーが寄りにくく仕上がりが重くなるため、避けた方が無難です。柄入りの生地を使う場合は、フリルの方向に柄がきれいに見えるよう裁断しましょう。
さらに、ギャザーフリルは縫い付けたときに裏面が見えることもあるため、布の表面だけでなく裏の織り目にも注意します。フリルにしたときに見える側は生地の表面がきれいな面を使うと仕上がりが美しくなります。
ミシンでできるギャザーフリルの付け方
ギャザーを寄せる(ミシン)
ミシンを使えばギャザー寄せが効率良くできます。縫い目は通常より長め(長さ3~4程度)に設定し、返し縫いはせずに布の端から約5mmの位置に2本並行して仮縫いステッチをかけます。返し縫いしないことで縫い始めと縫い終わりの糸を引っ張ってギャザーを寄せられるようになります。
仮縫い後、縫い始めと縫い終わりに使われた糸をそれぞれ引き出します。上糸と下糸を両方同時に引くと糸が絡むため、片方ずつ少しずつ引いてギャザーを均等に寄せます。引いた糸を均等に動かしながら、布を均一なふくらみになるように整えます。
フリルと本体を縫い合わせる(ミシン)
ギャザーが寄ったら次は本体布への付け方です。まず本体となる布を中表に置き、飾りつける面同士を合わせます。本体布とフリル布をそれぞれ4つに等分してしるしを付け、端と中心が合うようにピンで留めます。フリル布のギャザーを均等に伸ばし、本体布の端に沿うようにしながら待ち針で固定しましょう。
位置が決まったら余った糸を引っ張りながらフリル布がダブらないように調整し、ゆっくりミシンで縫い合わせます。縫い代は本体布側に倒し、アイロンでしっかり押さえつけます。仕上げに表からコバステッチ(端から近いステッチ)を縫い付ければフリルがより安定し、縫い目も綺麗に仕上がります。
柄布の場合、フリルの向きにも注意しましょう。縫い合わせる前に生地の柄や図柄の上下をそろえておくことで、仕上がりがより美しく見えます。
手縫いで作るギャザーフリルの付け方
ギャザーを寄せる(手縫い)
ミシンがない場合は手縫いでもギャザーを作れます。太めの糸を使って針目を粗くし、布の端から5mmほどの位置に2本並行して縫います。返し縫いはしないで糸を残し、両端の糸を引っ張るとギャザーが寄ります。ミシンに比べて時間はかかりますが、小物や布幅の少ない場合は手縫いでも十分きれいに仕上がります。
フリルと本体を縫い合わせる(手縫い)
ギャザーを寄せたフリル布の端を本体布に縫い付けます。まず本体布を中表に置き、フリル布を重ねてしるしを合わせ、待ち針で固定します。フリルがずれないよう端から5mmほどの位置にまつり縫いを行い、糸の端は返し縫いしてほつれないようにします。
縫い終わったら、縫い代は本体布側に倒してアイロンをかけます。アイロンで縫い代を落ち着かせた後、表から縫い代付近にステッチを入れるとフリルが安定してきれいな仕上がりになります。
ギャザーフリルをきれいに仕上げるコツ
均等にギャザーを寄せる
ギャザーを均等に寄せるためには、しるしを活用しましょう。フリル布と本体布をそれぞれ4等分し、中心と端にしるしを付けて合わせると、フリルが片寄るのを防げます。縫い合わせ時には端と中心の印がぴったり合うようにして仮止めし、待ち針や目打ちで位置を微調整しながら縫い進めることがポイントです。
アイロンできれいに整える
縫い付け後はアイロンでしっかりとプレスしましょう。縫い代を本体布側に倒し、アイロンで強めに押さえると縫い目が落ち着きます。フリル布の表面側も合わせて軽くアイロンをかけると、ふんわりとしたフリルがより際立ち、完成度が高まります。撥水加工やシワになりにくい生地の場合は蒸気アイロンを使うとよりきれいに仕上がります。
ステッチで補強する
最後に、押さえ用のステッチ(ピンタックやコバステッチ)を入れるとフリルが動きにくくなり美しく仕上がります。ミシンで縫う場合は縫い目を布の端から一定間隔で入れ、手縫いの場合はまつり縫いや返し縫いで同様の効果を狙えます。ステッチを入れることでフリルがふくらみすぎず安定し、型崩れを防ぐ効果もあります。
ギャザーフリルの付け方でよくある失敗と対処法
ギャザーが均等にならない
ギャザーフリルが左右で幅が偏ってしまう場合があります。これはギャザーを引く糸の量が片方に偏った時や、仮止め時に印がずれていたときに起きます。対処法として、ミシンで縫い合わせる前にしるしの位置をしっかり確認し、引く糸を引きながらフリルの片寄りを直してください。手縫いの場合も縫い目をほどかない程度に糸を緩めてから均等に直し、もう一度ピンで固定しましょう。
ギャザーが少なすぎる
ギャザーフリルに十分なボリュームが出ない場合があります。これは縫い目幅を狭く設定したり、引く糸を均一に引き出せていないときに起こりやすいです。対処法としては、ミシンの場合はステッチを2本設け、布の幅を広めに取るなどしてギャザーの量を増やします。手縫いでも針目を粗くして縫い幅を広げると寄りがよくなります。
糸を引く際は布をしっかり押さえ、少しずつ均等に引っ張りましょう。
生地がねじれる
ギャザーを寄せる際や縫い合わせのときにフリル布が回転してねじれることがあります。特に斜めに裁断した布では起こりやすいです。生地がねじれていると縫い付け後に縫い目が歪んでしまうので、縫い進める前に必ず表面が揃っているか確認しましょう。ねじれ気味の場合は糸を引き直してギャザーを再度調整し、仮止め時にも縫い代をこまめに整えます。
縫い目が曲がる・ほつれる
縫い付けの際にステッチが曲がってしまうと、見た目が悪くなるだけでなくほつれの原因にもなります。対策としては、縫い始めは必ず返し縫いでしっかり固定し、縫い終わりも数針返し縫いすることでほつれを防ぎます。ミシンの場合は縫うスピードをゆっくりに設定し、縫い進めるときは布をしっかり押さえて真っすぐ進むように注意します。
ギャザーフリルアレンジと応用アイデア
アパレルアイテムへの応用例
ギャザーフリルは、エプロン、スカート、ワンピースなど衣類の装飾によく使われます。例えば、エプロンの裾にフリルをつければ可愛らしさが増し、スカートやワンピースに段フリルを入れれば豪華な印象にできます。また袖口や襟元に小さなフリルをつけることで、シンプルなトップスがガーリーに変身します。
インテリア雑貨への活用
服だけでなく、ベッドリネンやカーテン、クッションカバーなどインテリア小物にもギャザーフリルを活用できます。クッションカバーのまわりにフリルを縫い付ければお部屋がフェミニンな印象になり、カフェカーテンの裾をギャザーフリルで飾れば窓辺が華やぎます。ギャザーをたっぷりと効かせたフリルは空間のアクセントにもぴったりです。
アレンジバリエーション
フリルの種類を増やすアレンジとして、ダブルフリル(同じ生地で2枚重ね)やレースフリルを組み合わせる方法があります。ガーリーな仕上がりにしたい場合はレースを重ねると華やかさが増します。また、フリルの幅やギャザーの量を変えることで雰囲気を調整できます。薄手の生地で細めのフリルを作ると繊細な印象に、厚手の生地で幅広のフリルにすればボリューム感のあるゴージャスなデザインになります。
まとめ
以上、ギャザーフリルの基礎から付け方の手順やコツを解説しました。慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、必要な道具と手順をおさえればきれいに仕上げられます。
まずは基本的なギャザーフリルから挑戦して、初心者でもできるテクニックを身につけましょう。フリルをプラスすることで作品の華やかさが引き立ちますので、新しいアイデアを取り入れて縫い物を楽しんでください。
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